ジャパンカップ
日本の競馬のレベルが上がったのは、もちろん優秀な種牡馬を輸入したり、距離体系の整備をしたり、人々が努力したという側面が大きいでしょうが、しかし、世界中の強い馬と戦ってきたという歴史もまた、日本の競馬のレベルアップに大きくかかわってきたはずです。
海外の強い馬たちと戦う機会を作ったのが、我が国最初の国際招待レースであるジャパンカップです。
現在では、その優勝賞金が2億5000万円ということで、世界的に見てもかなりの高額賞金です。
世界のレベルがどれほどであるのかを知らなかった日本人にとって、創設当初はただただレース後に味わう無力感を失意のうちに受け入れるためだけのレースであるかのような錯覚を覚えたほど、日本と海外のレベルには大きな開きがありました。
「完全無欠の皇帝」と呼ばれ、圧倒的な強さで日本を征服し、無敗で三冠馬にのぼりつめたシンボリルドルフが初めて他馬の後塵を拝したのも、このジャパンカップでした。
しかし、日本馬が初めて優勝したのが、そのシンボリルドルフが3着に敗れたジャパンカップだったというのも実に意外な事実です。
ジャパンカップは1981年の創設ですから、創設3年後に初めて日本馬が先頭ゴールを果たしたことになります。
ただ、その翌年のシンボリルドルフの優勝以後もなかなか日本馬にはハードルが高いレースでしたが、そうした悔しさや、外国人ジョッキーの技術を盗んで、今では圧倒的に日本馬優位という力関係になっています。
あまりに日本馬が優位であるため、外国馬のトップホースがなかなか日本にやってこなくなってしまったという、少しジャパンカップの歴史に影を落とす結果となってしまっているのはなんとも皮肉なことです。
ここ10年あまりで、日本馬が掲示板を独占しことが4回もあると、さすがに外国馬の陣営もジャパンカップ出走に踏み切るには勇気が必要であると言わなければならないわけです。
その意味では、近年ジャパンカップが少しさみしいレースになってきたと言わざるを得ず、また昔のような盛り上がりを見たいという思いも強いです。
第30回ジャパンカップ